日本の医師から見たスイスでの妊娠出産(9)~弾性ストッキングの話後編~

ところが・・・後日保険会社に代金を請求したところ、「検討します」の答えが・・・。なぜ・・・。

 

そして、結果的に保険会社がその弾性ストッキングに払ってくれた金額は約6000円でした。

つまり、1万円の持ち出し…。

 

この弾性ストッキング、結果的にはやはりすごく効果的なものでしたが、それでもやはり、最初から1万円自分で払うとわかっていたら、買わなかったと思います・・。

 

その弾性ストッキングを注文した時に、Orthopedic technicianの方が、

「この弾性ストッキングは妊娠期間中に通常二回処方されます。もう一度こちらに受診すると時間もとられますので、今の時点で二個注文しておいて、あとで産婦人科からもらう処方箋を保険会社に提出して代金を請求することもできますよ」

と言われていましたが、何となくその時は、ひとまず処方箋が出ている分の1個だけでいいですと答えておいてよかった・・・。

その後Dr Cからもう一度弾性ストッキングの処方を受けることもありませんでしたし…。

 

この弾性ストッキング、やはり効果はすばらしくて、むくみがずいぶん軽減されているようでした。

朝、これを履くときも大変ですが、脱ぐときはもっと大変!

なかなか足が抜けないのです。

そして、脱ぐと、足首からふくらはぎにかけて、くっきり跡が残っていたりして、体質的にむくみやすいわけではないと思っていた私ですが、やはりむくんでいるのだなと実感させられました。

 

しかも、だんだんとおなかが大きくなってくると、タイツをはいたり、ぬいだりする体勢をとるのが大変になってきました。

おなか周りはもちろん、妊婦さん用なので、ゆったりつくってあります。

でも、足からふくらはぎにかけての部分が本当にピッチリで、上手にはかないとはけません。

そして、おなかが大きくなって、大変になったら、ご主人に手伝ってもらってくださいねと言われました。

 

いつまではくのですか?とOrthopedic technicianに聞いたところ、臨月になるまでは履いてくださいとのことでした。

確かに、臨月以降は、もうこれを履くことも、脱ぐこともできなくなると思いました。

 

私はおなかが大きくなる時期が冬で、春先に出産でしたので、あまり問題なくこの弾性ストッキングを履いていましたが、夏の妊婦さんはどうするんですか?と聞きました。

 

すると、夏の妊婦さんも同じものを履いています、とのことでした。

暑くない!?と思いましたが、ここはスイス、真夏でも日本のようには暑くなりませんので、激しい運動などをすることがない妊婦さんが弾性ストッキングを履くのは問題ないのかなと思いました。

 

サプリメントのことや、弾性ストッキングのことなど、日本では処方箋をもらようなものが、スイスではクリニックで処方してもらえるということが大変印象的でした。