日本の医師から見たスイスでの妊娠出産(19)~陣痛遠のく~

ずいぶん待って病棟の助産師さんが迎えに来てくれました。

とてもフレンドリーで素敵な助産師さんで、病棟のこと、ルールなどを英語でスラスラ説明してくださいました。

f:id:unbontemps:20191113190311j:plain私が入院した部屋。

広く見えますが、2人部屋ですので、手前にもう一台ベッドが入ります。

病棟は、お産前とお産後に階が分かれていて、この階に産後の褥婦さんはいません。

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いつもペットボトルのお水が置いて有って、なくなったら補充してくれます。

ホテルみたいにティーバッグなども置いています。

 

私は、というと、出血もだんだんなくなってきたし、血圧もほぼ問題なし、おなかの張りがたまにある程度なので、まったくお産になる感じがしませんでした。

 

夕方になって、隣に別の人が入院してきました。

その人は、予定日をすでに2週間以上過ぎていて、陣痛発来がないので、今日バルーンを入れたということでした。

イタリア人のその人曰く、数日前に42週0日になって、本来であればそこですぐにバルーン→促進剤が始まる予定だったのが、病棟が満床のため入院できず、見送られたと。

 

これ、日本では絶対にないと思う。

日本だったら、何が何でも42週になる前にインダクションします。

過期産にはしない。

その辺もおおらかなスイスらしさが出ていると感じました。

 

初めてのお子さんということで、ご主人も遅くまで付き添っておられました。

私は二人目なので、付き添いはありません。^^;

 

それでも夜8時ごろ、主人と娘と、日本から手伝いに来ていた私の父とで、私の入院の荷物を持ってきてくれました。

 

このとき、おなかの張りがやや強くなりつつあったので、「もしかしたら、と言うこともあるかも」と思いましたが、私のことだから期待はしないでおこうと思いました。

 

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晩御飯もけっこうおいしかったです。

夜が更けるにつれ、おなかの張りが強くなってきました。

それと同時に、お隣の人も陣痛が始まったみたいで、辛そうなうなり声が聞こえてきます。

すると、お隣の人が破水をしたみたいでした。

すぐに助産師さんを呼び、ついにLDRに移動となりました。

「がんばって!」と声をかけました。

 

私もだんだん痛みが強くなってきて、痛みのある時は立てないくらい。

それを伝えると、NSTをやってくれましたが、間隔がバラバラなのでまだまだですね。と。

でも、念のため、主人に連絡してきてもらうことに。

 

その後も4~10分間隔で張って、痛みも強かったですが、間隔が定期的にならず。

助産師さんに、お産を進めるために病棟を歩いてみたらどうですか、と言われ、主人と病院内を歩きました。夜中の2~4時ごろ。

痛いときは立っていられないので、そこら中に腰かけて。

それでも、間隔が狭まらず、むしろ遠のいてしまいました。

 

主人はいったん家に帰りました。

 

朝ごはんを食べるころにはすっかり遠のいて20分間隔程度で、痛みも軽減していました。出血もないし、血圧も悪くないので、これは予定通り退院になるなと思いましたし、助産師さんもそうおっしゃっていました。

 

「医師の診察を受けたら退院になります」と。

回診に来られるのを待ちました。