日本の医師から見たスイスでの妊娠出産(21)~念願の硬膜外麻酔導入~

ここで恨み言を言ってもしょうがないですが、一人目のお産の時も、二人目のお産のときも、私の陣痛間隔は、最後まで一定になることはありませんでした。

これは体質の問題と思います。

 

ですので、「陣痛間隔が一定でない」という理由でお産が始まっていない扱いにされるのは、本当に困ったことだと思いました。

 

ようやくCHUVのLDRに入れてもらえました。

助産師さんは、私の陣痛間隔が一定でないので、余裕な雰囲気でしたが、内診してみると、子宮口が4㎝開口していたようで、「いいタイミングで来ましたね!」と‥‥。

(けっこうこちらはごり押してきたんですけどね)

これ以上開いていいたら、麻酔もしてもらえないところでした。

 

「麻酔を導入するのにもいいタイミングですよ」と。

もっと早く導入してほしかった…。

 

夜中の3時半ごろでしたので、当直の麻酔科医の先生が来られまして、簡単に麻酔の説明をしてくださいました。

私はというと、痛みが辛くて辛くて、一刻も早く麻酔してほしいという思いでした。

「あと何回この痛みに耐えたら終わるのだろう」と。

 

左側臥位になり、腰椎穿刺されました。

やや難しいのか、何度か刺しなおししていました。

しかしそんな痛み、まったくなんともありません。

麻酔をしてもらえる喜びでいっぱい。

 

果たして、麻酔薬が注入され、私は天にも昇る気持ちになりました。

だって、さっきまでの究極の痛みが完全に消えてなくなったのですから。

 

いろいろな処置をしては内診して子宮口の開きを診る。

これは日本と同じ流れ。

そして、何度目かの内診のとき、破水した感覚がありました。

 

日本では、お産目前の内診はわざと強く刺激して、お産を促すようにするそうですが(これがめっちゃ痛い)、こちらでは、そんなことはなく、常に愛護的に内診してくださいましたが、この時は、はからずも破水したという感じでした。

 

陣痛は開始していましたが(定義;10分間隔になったところで開始とする)、子宮口全開大前でしたので、’早期破水’ということになります。

 

でも、私としては、麻酔も入っていることですし、お産が進んでくれるなら、破水ウェルカムと思っていました。

 

ところがどっこい、そんなにうまくお産が進む私ではないのです…。