スイスでの医療費

スイスではとても物価が高い国でして、概してなんでも日本より高いです。

 

中でも高いのが医療費!!

この話題は避けて通れませんね。

 

日本では一般的な健康保険に加入している場合、大人で3割負担であることが多いと思います。

子供の場合、自治体によっては15歳まで(中学生が終わるまで)、もしくは小学校に上がるまで自己負担なしというところが多いともいます。

 

ところがスイスはそうはいきません。

まず、健康保険に加入することは義務になっているので、必ず加入しなければなりません。ただし、保険の種類がいくつか選べます。

 

基本的に健康で、特に持病のない大人の場合は月々の保険料が最も安いものを選びます。

この最も安い保険料が月々約27000円。これは所得による傾斜はありません。(ただし失業者など特別な人は除きます。)

すでにめっちゃ高いですよね。

 

こういう人が医療機関にかかる場合、一年間に約25万円までは全額自己負担です。

そして、25万円をこえるとそこからは1割負担です。

ただし、お産に関わる医療(妊婦検診や出産費用)は全額保険カバーされます。

 

 

ですので、たまに医療機関を受診すると10割負担がのしかかってきます。

さらに、歯科治療は保険外です!(基本的な保険の場合)

ですので、全額自己負担の上、限度額の25万円にも含まれません。

 

そして、診察費用、検査費用などの医療費が日本に比べてはるかに高額です。

つまり、仮に日本で10割負担だったとしても、日本の方がずいぶん安いです。

 

こういった事情で、あまりこちらで医療機関にかかることがないので、詳しくは知らないのですが、知っている範囲で例を挙げると、

 

・歯の詰め物がとれて、作り直し→7~8万円

・乳幼児健診、予防接種付き→2~3万円

・妊婦検診→1~4万円/回

・血液検査(たいてい別請求です)→1~3万円

 

もちろん、内容によりますので、これがすべてではありません。

とても高いので、歯科治療なんかは日本に一時帰国の際に受けてくる人が多いです。

私たちもこの夏、日本に帰省しましたが、歯科治療を受けてきました。

 

負担する側としては辛いですが、医療者側にたってみると、良いこともあるかなとも思います。

というのも、診療費をあげることで、クリニック側は、人数をさばかないといけないということがなくなり、経営が安定しますので、ひとりひとりをゆっくり診ることができると思います。

一方で、当然患者側の負担が大きいのはいただけませんので、やはり行政側が負担する部分を大きくすればよいのではないかと思います。