日本の医師から見たスイスでの妊娠出産(16)~担当助産師さん~

 助産師面談での説明を受けて、地域の担当助産師さんを探さなくてはならないこともわかりました!

と言うのも、スイスでは、出産して退院した後、8週間の間に助産師訪問が13~16回程度受けれるのです。

これはとてもいいシステムだと思います。

入院期間としては、日本よりやや少なめだと思いますが(4日程度)、退院後のケアが手厚いのです。

 

日本では退院後のケアが手薄だと思います。

一人目の出産のときに住んでいた文京区では、出産後1回だけ無料の助産師訪問があり、希望すればもう一回だけ有料で受けられるというシステムでした。

 

里帰り出産をする人や、実母が手伝いに来るケースが多いからでしょうか。

どちらでもなかった私は大変でした。

 

赤ちゃんを扱うのはプロだと思っていましたが、そのプライドのせいもあって大変苦労した思いがありました。

 

スイスでは、助産師さんが産後に密にケアをしてくれるおかげで、孤独を感じるママが少ないのではないでしょうか。

 

ということで、面談をしてくださった助産師さんに、もう地域の担当助産師さんを決めていますか、と聞かれ、決まっていないことを述べると、その場でおすすめの人を紹介してくれました。

その人は、もともとCHUVで働いていた助産師さんで、CHUVのこともとてもよくわかっているので、安心ですよと。

しかも英語もしゃべれるとのこと。

 

ここで担当助産師さんを紹介していただけて安心しました。

その場で電話をして予約を取ってくださいました。

 

さらに、私には、一人目のときに妊娠高血圧で緊急入院となった既往や、実際にそのときにも高めの血圧であったことから、特別に出産前にも担当助産師の訪問を受けられるように処方箋を書いてくださるということになりました。

 

通常は産後から助産師訪問が保険カバーになりますが、何か合併症などがあり、医学的に必要な場合にのみ出産前にも助産師訪問を受けられるということでした。

 

なるほど、出産直前になっても、妊婦検診が少ないことを、こうやって助産師訪問でおぎなっているのだなと感じました。

医療のすみわけができていて、良いシステムだと思いました。

大病院のスタッフが疲弊しにくくなっている。

 

そうして、しばらくしてから、担当の助産師さん(マダムVとします)が我が家にやってきてくださいました。

50台くらいの落ち着いた雰囲気の優しそうな女性でした。

 

CHUVでのお産の説明や、お産後にすることなどを一通り説明を受け、診察もしてくださいました。

妊娠高血圧の病名での訪問ですので、血圧測定と、試験紙法での尿検査もしてくださいました。

血圧はやはり高めでしたが、尿検査ではタンパクは陰性で、まあ問題ないでしょうと。

妊娠中期から、前回の既往がありますので、血圧を毎日自分で測ってノートに着けていましたので、それもお見せしました。

 

外国でのお産は、要領もわからず、情報も得にくいし、仲間も少ないし、で孤独になりがちと思いますが、こうして助産師さんがおうちに来てくれること、いつでも相談に乗ってくれることには大変安心しました。

 

人気ブログランキングへ